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Vol.009

「自分の助け方の研究」

研究者:鈴木真依
自己病名:統合失調症幻聴さんと私の共依存タイプ


べてるセミナーハウスで見学者に研究発表する鈴木さん。
2007年9月にドラフトがかかり、べてる入り。
次世代のスターとの呼び声も。


・鈴木真依の苦労のサイクル
私が住んでいた愛知では「死にたい」と思うと病院にSOSを出していました。とても一生懸命やってくれる病院だったので、薬を増やしてもらったり、入院させてもらったりしてました。
薬が増えると考えがまとまらなくなって苦しくなり、「なんで私は病気なんだ」と考えると、また死にたくなって病院に駆け込むというサイクルをグルグルと繰り返していました。

死にたい願望のメカニズム
鈴木さんの「死にたい願望のメカニズム」


・浦河でも同じパターンの苦労をする
浦河に来てからも死神さん(お客さん)が来て、「死にたい」と言っては毎晩救急外来にかかっていました。
しかし、薬は増えないし、入院もさせてくれませんでした。
「どういうことだ!?」という気持ちでいると、川村先生は「死にたい」というのは結果であって、自分のなかに起きていることの中身を言葉で人に伝える練習をしようと言いました。
まわりのみんながどうやって自分を表現しているかまずはリスニングからはじめようと言ってくれました。
お薬は、一日7種類を17錠飲んでいましたが、浦河に来て1ヶ月で3種類4錠に減りました。


・固まってしまうメカニズムを研究
私の苦労は、言いたくても言えないことが溜まってくると固まってしまうというものです。
べてるの温泉旅行に行ったとき、みんなで焼き肉を食べていて「肉がこげてる」と言いたかったけれど言えなくて、お箸を持ったまま固まってしまいました。
川村先生の家でみんなでお食事したときも、「テーブルにあるプリンが食べたい」と言えずに固まってしまいました。
そこで、SSTで言いたいことを言う練習をしました。私にとって会話の流れのなかで言いたいことを切り出すタイミングがとても難しいです。唐突に言うと場の雰囲気を壊してしまうのではないかという恐れや心配があるからです。
でもSSTでみんなから良いところをいっぱい言ってもらって、大丈夫かもしれないと思えました。練習の成果として、「ちょっと疲れたので休みます」とか「ちょっとお手洗いに行きます」と人に言えるようになりました。
それでも、場の雰囲気を壊したんじゃないかという“お客さん”がきます。そういうときに「固まりそうです」という弱さの情報公開をすることで少し良くなります。
弱さ情報公開をすることで安心しますが、自分がまる裸になってしまうようで、恐怖心もあります。
今までは自分の弱さを自分のなかだけで守っていました。
浦河では弱さを信頼できる仲間に公開することで、みんなが私の弱さを大事に守ってくれます。それは不思議な安心感です。

川村先生宅で固まってしまった鈴木さん
川村先生宅で固まってしまった鈴木さん


・幻聴から“幻聴のみちあきさん”へ
私の幻聴さんの名前は「みちあきさん」と言います。年齢は状態によって30代から50代になります。すごく真面目で、素直で、まっすぐな人です。
浦河に来て、当事者研究を通じて、症状としての幻聴が“みちあきさん”として外在化されました。幻聴さんも名前をもらって喜んでいます。そして、研究の結果、私は幻聴さんのみちあきさんと共依存の関係にあるということがわかってきました。
私は、みちあきさんが近づいてくると怖いけれども、離れて行くと不安になって追いかけていきたくなります。
みちあきさんの要求に対して、私は優しく接してあげたいけれども、同時に甘やかしたくないという思いもあります。私のなかではいつもそのような両極端な感情があり、苦労しています。
みちあきさんは私との関係を家族のようにしたいと言っています。それに対して、私は叶えてあげたと思う一方、消えてほしいとも思っていて「あっちいってよ!」と言うと、みちあきさんは傷心するんですけれど、でもそう関係性にお互いが充足している部分があり、共依存を生きるのは大変だなと思います。
最近の変化として、みちあきさんが喜ぶようになりました。今までは、幻聴さんが喜ぶなんてことはありませんでした。
きっかけは温泉旅行の焼き肉のとき、「幻聴さんにも紳士的に接しなきゃダメだよ」とか「幻聴さんもお腹が空いてるんだよ」とアドバイスされて、大事に焼いた肉を食べさせてあげたら、泣いて喜んでいました。
「あっちいけ!」とみちあきさんに言うと、ひどい言葉を浴びせてくるけど、肯定的に接するようになるとみちあきさんは満足して布団でクークー寝ていてくれます。
これからの研究課題としては、今まではみちあきさんにすごいひどいことをしてきたので、これからはみちあきさんと良い関係を築いていきたいと思います。この研究を通じて、自分とのつき合いを優しいものにしていきたいと思います。
私は人間関係が苦手で、みちあきさんとしてきた共依存的な関係のつくり方しか知らないので、他の人との関係も同じモデルを適用しようとして、親や友達との関係も共依存的になってしまいます。
浦河では仲間の力を借りながら、自分のなかに新しい関係づくりのモデルをつくっていきたいです。
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